”山桜”酵母のお酒 その三

2010年3月、(以前の話があるので)”山桜”から酵母菌を採取してお酒づくりをするので、どのように事業を進めるか調整したいという内容で、酒蔵さんの”親父さん”から連絡がありました。
この後からのやりとりは、サクラサク里プロジェクトのメンバーである、”めん工房ほさか”さんと、酒蔵の”息子さん”のNさんとで調整することになりました。
実は”ほさかさん”では、”酒蔵さん”のお酒をメニューに入れている関係で面識もあったので話は早かったわけです。

国指定名勝・天然記念物『桜川のサクラ』に代表される”山桜”という他の地域にも誇れる独自の資源があります。
酒蔵のNさんは、地元桜川市ならではのモノを活かして、桜川市の名物となるような”お酒”を作りたいと考えているとのことでした。
さっそく、サクラサク里プロジェクトの定例会に参加し、お酒づくりの趣旨やスケジュールなどを説明し、連携していくことが決まりました。
Nさんにとっても、『桜川のサクラ』の由来や歴史を知る機会にもなったので、有意義な会合となったようです。

4月はサクラが咲く時期ですので、ここを逃すわけにはいきません。
花びらの採取はサクラサク里プロジェクトで実施することになりました。
工業技術センターのN浦さんに、採取の方法や分量を教えていただいたところによると、
・花びらは直接手でふれない
・分量は、両手一杯分はほしい
・密閉して保存
ということでした。
余計な雑菌がはいると、後々の酵母菌のみの抽出に手間がかかるとか、ある程度の分量はほしいということなんです。

プロジェクトでは桜の木の下にブルーシートを敷いて、花びらの採取を試みましたが、2010年4月は山桜がちょうど満開の時期に雨が降ったり、ありえないことに”雪”が降ったりもしたので、うまく採取ができませんでした。

▲2010年4月17日の桜川磯部稲村神社の境内の様子

幸いなことに”山桜”は咲く時期も個体によって差があり、比較的遅く咲くものもあります。
磯部神社の宮司さん宅の庭の”山桜”の一部の個体には、遅咲きのものがありましたので、そちらの花びらを採取することになりました。
酒蔵のNさん、Nさんのお母さん、”ほさかさん”が参加して、なんとか採取することができたわけです。

あとは、工業技術センターで無事酵母抽出ができることを待つのみです。

つづく、、、

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